歩いて日本一周ブログ

歩いて日本一周する記録とか雑記

3週間ぶりの風呂

比婆山

次は比婆山を目指す。

その後、神之瀬湖というダム湖を訪れて南に降りる予定だ。

しかし正直あまり期待していない。

比婆山は別にそう高い山でもない。

広島県の最高峰は恐羅漢山で、これは島根県の最高峰でもあるらしい。

つまり2県で1つなのだ。

恐羅漢山島根県を歩く時に登るつもりなので、広島県では最高峰を登る必要がないことになる。

だからといって山に登らないのも寂しいので比婆山を登るのだが、特に高いわけでもないし、期待薄だ。

その後の神之瀬湖は、ダム湖なのであまり綺麗ではないと予想される。

正直、もう南に下りてしまってもいい気さえしているが、比婆山、神之瀬湖はあくまでチェックポイントであり、そこにいく過程こそが重要なのだ、という考えに基づき、歩く。

 

実際、中国山地四国山地との違いが感じられて、楽しいこともある。

たまに良い景色が現れて、写真を撮った。


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稲はもう金色に変わり、収穫されるのを今か今かと待ちわびている。

左に川が、右に電車の線路が湾曲して走る。

絵に描きたくなるような風景だ。


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谷部とはいえ、左右を山に囲まれた圧迫感はない。

なだらかな地形でのんびりした田舎風景が楽しめた。

 

今日はちょっと真面目に歩きすぎたようで、2時前に温泉に着いてしまった。

小さな温泉で、中で長居はできそうもないから、今駐車場で休みながらこれを書いている。

温泉に入ったあと歩きたくないので、この辺でテント泊するつもりだったけれど、どうするかなあ。

 

 

温泉

とりあえず温泉に入ることにした。

中に入って驚いたのは、シャワーが無いことだった。

シャワーはなく、赤いハンドルと青いハンドルの蛇口が1つあるのみ。

さすがにそんなはずは……ともう一度探すが、やっぱりない。というか部屋が狭いのであれば見逃すはずない。

一応椅子と洗面器はある。

浴槽は小さく、2人ぐらいしか入れないだろう。

ちっさ!

 

まさかシャワーが無いとは思わなかったが、とりあえず頭を洗いたい。

蛇口は低いところにあるので、床に這いつくばって蛇口の下に頭を突っ込んで洗う。

え……公園?

赤いハンドルを回すが、出てくるのはぬるいお湯で、温かいという程ではない。

なんとか頭を洗い終え、体を洗う。

だいぶ汚いはずなので、流水で流しながらこすりたい。

しかしシャワーはないので、壁と床に体をぶつけながら蛇口の下に体を持っていき、洗う。

何してんだ僕……。

 

体を洗って浴槽を見ると、汚い。

浴槽の壁は下の方は緑色に覆われている。苔か?

古い小学校のプールみたいだ。

温泉に含まれる物質の作用なのだろうけど。

水面には前に入った人の垢が浮いている。

湯が循環していないのだ。

家庭の風呂と同様に、入れたら入れたまま。

家庭の風呂より汚いし。

毛が浮いてる…。

正直、こんなにひどい温泉に入ったのは初めてだ。

シャワーあるだろ普通。

垢が浮いているのも、せめて少し部屋が暗ければあまり気にならなかったのに、大きな窓から直射日光が入っているのでこれがよく見える。

前にしばらく野外に放置され、だいぶ汚くなった五右衛門風呂を掃除して入らせてもらった。

あれより汚いことはないけれど、あれは無料だったし、そういうものだと了解しているから満足だった。

でも、金を払って温泉に入る場合は、シャワーがあって綺麗さっぱりできるつもりで行く。

落胆せずにはいられなかった。

 

それでも風呂に入れば気持ち良い。

ふぅ〜。

まあ、多少汚いし、シャワーなかったけど、体洗って入ってしまえば一緒か。

ああ、極楽……。

 

風呂を出た。

階段を上がって出入口の手前の部屋に椅子とテーブルがあり、そこにおばちゃんが座ってテレビを見ている。

「あがりました」

「うん、そう。…今日は道後の方から来たの?」

「いえ、帝釈峡からです」

涼みたかったので椅子に座る。

入浴料の500円を払い、ぼーっとテレビを見ながら少し話した。

特に感じの悪い人ではない。

のんびりしているというか…。

こんなところにわざわざ温泉に入りに来る人は、大体秘湯マニアなんかで、本気で体を清めにくる人は少ないのかもしれない。

シャワーがなくても皆気にしないのか。

泉質〜良ければいい♪ そんなの嘘、だと、思いませんか〜♪

ま、さっぱりしたからいいんだけどさ。

 

温泉を出て、少し歩いて、道路の脇の広い空間にテントを立てた。

アスファルトの上だが、もう冷えている。

床暖房ではなくなっている。

むしろこれから寒くなってくると、アスファルトは熱を奪う冷たい地面と化すのだろう。

今が一番アスファルトの上で寝やすい時期かもしれない。

 

 

煮浸し

夕食は茄子と甘辛とうがらしの煮浸し、かぼちゃの味噌汁、米。

この夏はほとんど茄子、かぼちゃ、ピーマンor 甘辛とうがらしor万願寺とうがらし、ゴーヤ、オクラで夕食を作ってきた。

特に茄子、かぼちゃ、ピーマン、ゴーヤはどれだけ食べたか分からない。

調味料も限られているので調理の仕方も偏ってくる。

しかしやっぱり煮浸しは美味い。

この夏、南蛮漬けが実は非常に美味いことを知ったけれど、やはり煮浸しは安定。

かぼちゃの味噌汁も美味い。

まず油でかぼちゃを焼き付け、焼き色をつけてから水を入れるのがポイント。

そろそろ秋の野菜が産直市場に並ぶのだろうか?

前見た時はまだ夏野菜ばかり並んでいたけれど。

秋の野菜ってなんだろうか。

食材をほとんど産直市場で買うので、季節の野菜がいやでも記憶に定着する。

ずっと外で生きているので、季節を感じられるのもこの旅の良いところだ。

 

 

歩いた距離:22km