歩いて日本一周ブログ

歩いて日本一周する記録とか雑記

雨の後

大雨

今朝は大雨だった。

朝5時のラジオでは、高知市東部太平洋側、つまり僕のテントが張ってある場所が最も最初に竜巻の危険が呼びかけられた。

天気の変化、雷、ひょうなどがあれば、すみやかに頑丈な建物に避難してください、と言われる。

テントは頑丈な建物ではないし、この近くだとトイレぐらいしかない。

竜巻による突風でテントごと吹き飛ばされやしないかと恐々と午前中を過ごした。

 

結果的には、朝9時半頃から雨がやみ、もう降りそうな気配もなかったので、そうめんを茹でて食べ、出発の準備をした。

大したことがなくて良かった。

 

 

道の駅
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羽根岬からの出発だ。

今日の太平洋は一段と激しい。

荒々しい波が磯の岩にぶつかっては砕ける。

遠くに見える海岸で、高く舞い上がる白い波が見える。

 

しばらく歩いて、道の駅田野駅屋に到着。

道の駅に着いたらWiFi を使って色々やりたいことがあった。

幸い道の駅WiFi はあったのだが、何度やってもつながらない。

仕方ないのでこれは諦めて、買い物に出かけた。

どこかで見たパンフレットで、高知の地酒『美丈夫』というのが紹介されていて、美味しそうだな、と思っていたのだが、どうやらその酒蔵がここにあり、買えそうなのだ。

僕は人並みに酒は好きだ。

特に日本酒が好きだ。

日本各地の地酒を飲む、なんてこともしてみたいが、さすがに金が無い。

だから気になったものだけ買うことにする。

 

酒蔵はやっていないのか、入れなかったが、スーパーに美丈夫は売っていた。

その他、米、安いカロリーメイトもどき、昼食のパンなどを買い、道の駅で、安かったナスとピーマンを買った。

それから再出発。

この時には少し雨が降っていた。

 

安田川という川があった。

鮎が釣れ、ホタルが集まる綺麗な川で、キャンプ場もあるらしい。

少し先の休憩所には、紹介の看板があった。


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かつて林業で栄え、今では木を運んだ道の辺りは、特産の柚子を育てる畑となり、ゆずロードになっているとか。

昔の森林鉄道施設は国の重要文化財となっている。

周りに苔の生えた古いトンネルの写真などは心躍る。

あゆ踊る清流に、キャンプ場、古いトンネル、柚子の道。

楽しそうなところだが、今回はスルーだ。

日本一周と言っても、全部見て回れるわけではない。

これから先も、面白そうだな、と思いながら通過する場所は出てくるだろう。

それはそれでいいのだ。

次の旅の候補をたくさん知れるということなのだから。

 

途中で野菜の無人販売所があった。f:id:tabiroad:20240618201341j:image


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信じられない価格である。

ナス大袋が100円!?

赤ピーマンの大袋が50円!?

他にも普通の1.5倍ありそうな立派なきゅうりが3本で100円。

さっき道の駅で買わなければ…!

しかしこれだけ安いのだ。

きゅうりなんて浅漬けにしてすぐ食べられるし、赤ピーマンには、無限ピーマンという料理がある。

何しろピーマンはあれだけ入って50円である。

買わない手はない。

ザックを下ろし、財布を取り出した。

 

45円しかない。

 

おい、小銭!

近くには自動販売機はあるが、わざわざこのためにジュースを買って両替するのは嫌だ。

今回は縁がなかったのだと泣く泣く諦めた。

しかしピーマン50円て…やっすいなあ。

 

道の駅大山に着いた。

道の駅は早いところだと夕方17時には閉まる。

だからその前に着いてほっとしたのだが、ここは16時までだった。

やはり僕が行くと道の駅は、三分の一でやっていないのだ。

道の駅スタンプは外にあったので押せた。

トイレも使えた。

ならいいか。

 

少し前に泊まれそうな良い所があったのだけれど、戻るのは嫌だったのと、まだ歩けそうなので歩くことにした。

元々はこの道の駅で終わるつもりだったけれど道の駅のそばは泊まれそうもない。

 

ヤマップに、少し先にお遍路さんの休憩所があるとの情報があった。

行ってみると確かに休憩所はあったが、泊まれそうな場所ではない。

少し先のコンビニでザックを下ろして調べると、すぐそこに四阿がある。

今日はここでいいや。

 

四国で旅をしていると、毎日野宿は場所を探すのが大変でしょう、なんてことを言われる。

お遍路さんでも今では宿をとる人が多いのだ。

しかしはっきり言って、野宿の難易度をイージー、ノーマル、ハードで分けるなら、四国はイージーである。

およそ泊まる場所について困ったこともなければ、心配したこともない。

 

遍路小屋なんていうありがたいものや、四阿があって、そこにテントを立ててももちろんOK。

他の場所に立てても、四国の人は旅人に慣れているので、特に問題にならない。

ああ、お遍路さんだな、と思われるだけだ。

これがいかに気が楽か。

四国以外なら、まず不審者扱いされないように、いかに目立たない場所にテントを立てるかで悩まなければならない。

ようやく見つけた場所でも、わざわざ暗くなるのを待ってからテントを立て、早朝に撤収しなければならない。

その点、四国は楽勝なのだ。

 

コンビニで水を汲んだりしてザックをゴソゴソしていると、おばちゃんに声をかけられた。

日本一周していると言うと、この近くのなんたら洞には行ったかと聞かれる。

そこは、朝ドラになった『らんまん』にも出てきたらしく、一箇所に多種類のシダ植物が生える場所なんだとか。

僕は見ていないが、海の駅とろむの高速バス待合所(椅子があってスマホの充電もできたので居座っていた)に『らんまん』のポスターはあった。

神木隆之介さん主演で主人公は植物学者だったらしい。

それでその洞窟に主人公が行くシーンがあるそうなのだ。

とにかく行ってみるといい、とのことだったので、明日の朝にでもぶらっと行ってみようと思う。

 

今日の夕食は、米、ナスとピーマンの甘辛味噌炒め、みそ汁、納豆だ。

そこそこ栄養バランスも良い。

味噌炒めに豚肉こま切れでも入れたいが、肉を買うのは難しい。

売っている肉は大抵、1人分換算だと、2回分の量であり、値段なのだ。

しかし残しておいても次の日の夕食には使えない。

 

そこでタンパク質を納豆で代用する。

安くて、肉には劣るがそこそこ美味しい。

ただしこいつも常温保存できないので、夕食と、次の日の朝ぐらいが限度かと思う。

3パックなので、せめて翌日の昼までもてばいいのだが、今の時期はどうだろうか。

 

日本酒『美丈夫』は、スッキリ淡麗辛口だった。

切れ長の目をしたクールな青年が想像される。

しかし久しぶりに日本酒を飲んだからかもしれないが、随分辛く感じた。

日本酒と言えば淡麗辛口!という人が多いけれど、僕はどちらかと言えば甘いのが好きだ。

中でもにごり酒どぶろくが好物という、聞く人が聞けば邪道扱いされそうな好みである。

美味しいお酒なのだろうけれど、ちょっと辛いな、と思ってしまった。

まあ、明日はもうちょっと美味しく飲めるかな。

 

スッキリ淡麗辛口がお好きな人は試してみてはいかがか。

 

 

歩いた距離:20km