歩いて日本一周ブログ

歩いて日本一周する記録とか雑記

ヤン坊マー坊精米所…

くもり歩行

最近思いついた洗濯法は、衣服を少量洗い、ザックにぶら下げて乾かす方法だ。

これなら、移動中に乾かせる上、少量ならバリアフリートイレなどでさっと洗える。

この前は天気が良く、この方法でよく乾いた。

今日も晴れの予報だったので靴下を洗い、ザックにぶら下げる。

空は曇っている。

僕は歩き出した。

 

香川に入ってすぐ、つまり東側では、川がとても綺麗だと感じていたけれど、いくつかの川は、香川でも濁っている。

今日は財田川に沿って歩いたのだが、この川もあまり綺麗ではなかった。

川には所々コンクリートで段差が設けられている。

両側がコンクリートで固められているところもあった。

こういった人工物が悪いのかは分からない。

土ではなく、コンクリートを通って川に流れ込む水は、天然のろ過を受けない。

それが問題なのか、単に汚れた農業排水が流れ込むのが悪いのか。

少なくとも徳島の吉野川は、ここよりずっと大きな川だったけれど、もっと綺麗だった。

 

川が浅くなると、川床が透けて見える。

綺麗ではないけれど、特別汚いわけではなかった。

 

僕は自然を見るために旅をしている。

今日本の自然はどれだけ壊され、どれだけ残っているのか。

しかしそれを見て、どうするか。

僕にしかできないことは何か。

考えてみる。

 

本を書く意味はある。

科学者として調査した方が得られるデータは正確だ。

しかし科学者は好きなようにやりたいことを研究できるとは限らない。

特に、目的が不明瞭だったり、効果が望めるか分からないと難しかったりする。

第一日本中調査するのは容易ではない。

 

という事情を差し引いても、科学者の書く本を読む層は限られている。

旅や、アウトドアを専門とする人間の書いた本の方が受け入れられやすかったり、共感を呼ぶことも多い。

明確なデータがないと科学者には認められない。

けれど、人の心を動かすのはデータではない。

想いが伝わることが重要だ。

だから僕のような人間が本を書いて伝えられることはある。

 

重要なのは内容である。

本にしろ、何をするにしろ、僕が旅をする中で何を感じるかが重要だ。

何かを意識して見たり感じたりするのは、純粋な感覚から遠ざかる。

結局のところ、特に何も考えずに旅をするしかないのか。

アンテナを張ることが大切かもしれない。

 

という程度の結論しか得られなかった。

きっと空がくもりなのが悪い。

靴下は、たぶん乾かない。

 

 

香川の西で再び

コンビニで休んでいると、おっちゃんに声をかけられた。

「お遍路しよんのか」

「いえ、日本一周してて…」

「はぁ、これ重かろ?」

「そうですね。重いです」

興味深そうにザックを見ている。

「わしやったら膝いとうなってまうわ」

しばらく話すとコンビニに入っていった。

昼食を食べていると、さっきのおっちゃんが戻ってきて、コンビニのドーナツをくれた。

「まあ、頑張ってな」

ありがたい。

やはり香川の西は旅人に優しい。

 

コンビニからさらに歩いていると、路肩に止めた車からおばちゃんが出てきた。

彼女曰く、彼女は旅人を捕獲するのが好きらしい。

僕は捕獲されたのか。

一緒に写真を撮ってもいいかと聞かれたので、いいですよと答えると、スマホで自撮りの体勢になる。

前もあったのだけれど、こういう時身長差の分僕は膝を曲げてやや胸を張る体勢となるのでなかなかきつい。

荷物は下ろしていない。

表情は固かったが、写真は撮れた。

捕獲証明書だ。

 

その後、ジュースでも飲んで、と500円くれた。

ありがたい。

やはり香川の西は良い所だ。

 

 

道の駅たからだの里さいた

今日の目的地である道の駅に着いたのは、正午頃だった。

しかしどうやら定休日らしい。

中にも入れない。

これでは道の駅スタンプが押せないではないか。

 

道の駅にあるうどん屋はやっていて、安かったけれど、昼食はとっていたので止めておいた。

時間があるし、脚もそんなに疲れていない。

次の道の駅まで6kmだったのでもう一つ先まで歩くことにした。

 

途中でこんな精米所を見つけた。f:id:tabiroad:20240520190418j:image

ヤン坊マー坊と言えば、浦沢直樹原作の『二十世紀少年』に登場する、子供時代の主人公達にとって悪魔のような意地悪で暴力的な双子である。

…いや、まあ、それだけなのだが、なんというかとても、『あっ!!』と思ったので記しておく。

 

 

道の駅空の夢モミの木パーク

道の駅空の夢モミの木パークとはよく分からない名前である。

空の夢の方は来てみると分かった。


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どうやらライト兄弟より先に飛行機の飛行原理を着想していたという発明の天才がいたらしく、その記念館があった。

 

また、こちらの道の駅はやっていた。

スタンプを押す。

タケノコがかなり安く売っていた。

ちなみによく見る太いタケノコは孟宗竹なのだが、真竹などの細いタケノコも安く売っていた。

太くて大きなタケノコが250円、細いのが3本で150円。

買っても良かったが、重そうであり、ザックがパンパンなこともありやめておいた。

 

ここで最悪なことに気づいたのだけれど、今日は一個前の道の駅で終わる予定だったので、そのすぐそばのコンビニに荷物が届いている。

それを受け取り忘れて来てしまった。

ちなみに荷物はドラゴンフライのケースだ。

 

片道6キロもある。

6キロならまだ許せる。

しかし往復で12キロだ。

12キロは許せない。

まあ取りに帰るしかないのだけれど。

 

以前スペリオル湖の諸島をカヌーで巡った時、水筒を前の島に忘れてカヌーで取りに帰った時のことを思い出した。

あれは最悪だった。

あれに比べればまだ、今回はマシか。

荷物は道の駅に置いていけばいいし。

 

 

夕食

食事は大事だ。

アウトドアで最も重要なことの一つは食事だ。

朝と昼は適当に済ませても、夕食だけはしっかり作りたい。

それがモチベーションにもなる。

 

しかしそれも旅しながらだと簡単ではない。

今日は少しはまともなメニューだった。

麦入り白米、手羽先焼き、鳴門わかめの味噌汁、サニーレタスのサラダ。

一応、一汁二菜だ。

タンパク質主体の主菜と野菜の副菜、それに味噌汁。

いつもこのぐらいはできるといいのだけれど。

慣れてくれば、できるようになるだろうか。

 

 

歩いた距離:35km