歩いて日本一周ブログ

歩いて日本一周する記録とか雑記

ボラボラッシュ

太平洋

朝、雷鳴のように轟く波の音で目が覚めた。

今日も風が強そうだ。

天気予報を確認すると、四国は昨日で梅雨入りしていたらしい。

しかも昨日は警報級の大雨だったとか。

確かに雨は強かった。

 

梅雨入りと言っても14日までは雨の予報はない。

四国の梅雨は毎日雨だとか誰かが言っていたけれど、そうでもないのだろうか。

しかし高知市の後は仁淀川遡行と四万十川歩きである。

数日間雨でない日があっても梅雨の間は増水して濁っているだろう。

楽しくなさそうだ。

土砂災害も怖い。

 

そういえば三嶺、剣山の前、正確には5/29に買った徳用ウインナーだが、昨日食べたら酸っぱくなっていた。

今のところお腹は壊していない。

常温で保存できるのは10日ってところか。

 

室戸岬に向かって、海岸沿いを歩く。

この海は太平洋だ。

海に行くなら瀬戸内海が多く、日本海も行ってことはあるが、どちらも比較的穏やかな海である。

太平洋はやはり迫力がすごい。

荒々しい波が数秒毎に消波ブロックを攻撃して去っていく。

 

歩き疲れて、堤防の上に座って海を眺める。

堤防があり、その真下に消波ブロックが積まれ、さらに海側に10数m先に帯状に消波ブロックが積まれている。

これは、人間の生活圏を海の側にまで広げるための措置だろう。

 

元々渚というのは、今よりもずっと広かったはずだ。

天候により海が荒れると、人は海に近づけなくなる。

それを、堤防を築くことで防いだ。

しかし堤防だけだと波が跳ねて危ないので、消波ブロックで波を弱めた。

干潟を埋め立てたり、こうして海岸を護岸工事することで少し人間の生活圏を増やすことができる。

 

それにより何が失われるかということは、あまり重視されなかった。

もちろん漁師をはじめとして反対の声を上げた人はいたはずだけれど、当時の社会情勢では新たに何かを築く側の声の方が大きかった。

今だったら、何か違ったのだろうか。

 

 

海岸の様子

脚と肩が痛い。

今日はすぐに疲れてしまう。

疲労が溜まっているのだ。

一昨日も思ったけれど、剣山から降りてきた後、一日の休息では足りなかったらしい。

すぐに疲れて止まる。

 

近くに磯に降りられる階段があったので、ザックを下ろして様子を見てみる。

まず目につくのは、どこの磯にもいるメジャーな巻貝イシダタミだ。

イシダタミがそこら中にいる。

逆にイシダタミ以外あまり何もいない。

…あれ?

そんなはずあるだろうか。

もう少し探してみる。

 

よく磯にいるマツバガイが見当たらない。

あるのは貝殻だけだ。

これは、地元の人が捨てた可能性がある。

トコブシの殻もそこらにある。

よくよく探すと、小さなマツバガイはちらほら、それとカメノテもちょっといる。

あと、名前の分からない貝。

 

海藻があまりない。

あっ、エビがいる。

小魚はもちろんいる。

巻貝がいるのだから当然のようにヤドカリもいる。

 

しかし幅を利かせているのはイシダタミのようだ。

サイズもちょっと大きいのが多い。

名前の分からない貝も結構いる。

太平洋側だからこうなるのか、ここがこういう場所なのか。

 

戻って図鑑をめくる。

名前の分からない貝は、アマオブネというらしい。

波の荒い磯には普通にいて、数が獲れる。

小さいが、身が上品で美味しいそうだ。

ちなみにイシダタミは出汁がよく出るらしい。

もちろん身も食える。

味噌汁か貝飯にでもしてみようか。

今日はまだ歩くので、ここで獲りはしない。

 

 

むろと廃校水族館

ヘトヘトになりながら着いたのは水族館である。

今日の距離的な目標にしていただけだったが、廃校を改装して作ったと聞いて俄然興味が湧いてきた。

水族館は入館料が高いから入るつもりはなかったが、大人600円だったので、まあかずら橋をちょっと渡るだけ(550円)よりは楽しめるだろうし、登校してみることにした。


f:id:tabiroad:20240610154709j:image


f:id:tabiroad:20240610154721j:image


f:id:tabiroad:20240610154730j:image

 

600円だし、一般サイズの水槽に魚を展示して、プールに魚を泳がせるぐらいかな、と甘く見ていたら、これがなかなか面白い。

学校ならではの工夫から、2階の床を抜いて作った大水槽まで様々な楽しみがある。


f:id:tabiroad:20240610155141j:image


f:id:tabiroad:20240610155228j:image

 

何より面白いのは、水槽の前のコメントである。

水族館に来ると、綺麗な魚、と思う他に、美味そうな魚、と思うことがある。

美味いのかな? どう調理するんだろう?

その疑問にコメントは答えてくれる。

目線が漁師なのだ。


f:id:tabiroad:20240610155441j:image


f:id:tabiroad:20240610155451j:image


f:id:tabiroad:20240610160123j:image


f:id:tabiroad:20240610155507j:image

 

えっ、そうなの? と思わず唸ってしまう。

オオウナギを捕まえてもウナギの味は楽しめないのか。

写真を撮り忘れたが、煮付けで美味い、など調理法が書かれたものもある。


f:id:tabiroad:20240610155625j:image


f:id:tabiroad:20240610155633j:image

 

美味しいか美味しくないかは重要なことである。

生きた魚も泳いでいるが、剥製がたくさんある。

こちらはこちらで楽しめる。

キアンコウの骨格標本、イルカの頭部骨格標本など骨格標本も複数。

それぞれの教室が違うコーナーになっていて楽しめる。

 

図書室には普通に本が並んでいて、椅子に座って読める。

生物関係の本と高知関係の本多め。

音楽室では自由に演奏してくださいと楽器が置いてある。

階段の壁には、今年の書き初めとして、イカスミで書かれた作品が並んでいた。

 

プールに行くと、やはり魚が泳いでいる。

ブリやコショウダイなど。

別のプールにはウミガメが泳いでいた。


f:id:tabiroad:20240610160212j:image

 

入館チケットはかなり種類があるらしい。

100だったかな?

僕のはこれ。


f:id:tabiroad:20240610160337j:image


f:id:tabiroad:20240610160345j:image

 

集めてカードリングでまとめられるようになっている。

なかなか楽しかった。

しかしザックなしで水族館を歩くだけで疲れてしまった。

これはもうダメだ。

今日は早く寝よう。

 

最後にこれだけ。


f:id:tabiroad:20240610175724j:image

 

僕は『ボラボラッシュ ボラ』がお気に入り。『定置網の稼ぎ頭 ブリ』も捨てがたい。

 

 

歩いた距離:26km